Wikipediaも匿名掲示板も情報ソースがなければ信頼性のなさは同じ

前回、過去他のブログで書いた記事から、このブログ向けのものを載せました。

こちらは別ブログで2010年1月、すなわちもう8年前に書いたものですが、このブログ向きであったので、一部を修正した上で再掲します。基本的には2010年の状況で書いたものなので、今ほどデマや偽ニュースの問題が叫ばれていなかったときのものですので、それをふまえてお読みください。

それと同じく、過去書いたもので、こちらでも記しておいたほうがよいものがあったので、以下に部分的に修正しつつ載せます。
例によって結構昔の記事(元は2010年1月10日に初稿を書いたもの)なので、多少時代がズレているところがありますが(例えば今は2chも分散していたり、5chと名前が変わっていたりする)、そのあたりはご了承頂いた上でお読みください。

便利だから使われるWikipedia

現在、Wikipediaはネットユーザーのかなり多くの人に閲覧されています。あまりネットに詳しくない人とネットについて話す時も、「Wikipediaで調べてみた?」という感じで、Wikipediaのことについて知っている人、使っている人は私の身の回りではかなり多くいました。
これはいくつも要因が考えられると思います。まずはとある特定の事項を調べるにあたって、非常に便利であること。その単語をWikipediaで検索すれば、求めている答え「と思われるもの」が一瞬で表示され、しかもそこで情報がまとまっています。それ故、比較的容易に疑問を解消することが出来ます、もしくは「出来たように思えてしまい」ます。
最近ではGoogleなどで検索すると、Wikipediaの項目がトップや2〜3番目に出てくることも珍しくありません。おそらくはWikipediaの利用者がそれだけ増えた結果、検索結果も上がったのだと思われます。しかしそれが故にWikipediaに掲載されている情報も「検索結果が上なのだから」と信頼性が高くなっている面があるのではないでしょうか。

匿名掲示板の信用性

さて、数多くの情報が書かれているサイトとしては、他にもいろいろなサイトがあります。中でも2ちゃんねる(5ちゃんねる)などの匿名掲示板はその書き込まれた情報の量はかなりのものがあるでしょう(当然無駄なものも多いですが)。
しかし、2ちゃんねるで、他からのソースのない情報をそのまま検証せずに信じてそれを書いたり話したりした場合、その信頼性はかなり薄いと思う人も多いでしょう。少なくともWikipediaよりは(もちろんそのまま鵜呑みにする人もいるでしょうけど)。

Wikipediaも匿名掲示板も、誰もが書き込むことが出来る

しかし、2ちゃんねるがそうであるならば、Wikipediaも同じ事が言えるのではないでしょうか。何故なら、2ちゃんねるもWikipediaも原則として誰でも書き込むことが出来るのだから。

Wikipediaは、原則として(一部保護されたものを除いて)誰もが書き込むこと、編集することが出来ます。つまりその意味で、本質的には2ちゃんねると同じです。
たもちろん、Wikipediaに書かれている情報は、2ちゃんねる等に比べてその情報に対して間違えていた場合など修正が行われることもあるので、その情報に対して一定の信頼が置かれているように思えます。しかし、いくらWikipediaであろうとも、その情報の根拠となるものがない限りは2ちゃんねるで書かれていることと差はないと言えます。

「ネットにおいてソースがないものは信用出来ない」というのは鉄則のはずであるのに、ついWikipediaに書かれているものだとたとえ同じ事が書かれていても信じてしまうということはないでしょうか。なんというか、Wikipediaに書かれていることを一次ソースとして信用してしまう感じ。
しかしながら前述のように、Wikipediaは2ちゃんねると同じく誰でも書き込めて編集出来て、当然真実と証明されていないことも記述できるわけです。
これはネットに疎い人だけではなく、ネットにそれなりに詳しい人もそうなりがちのように思えます。

情報のロンダリング

何故Wikipediaは匿名掲示板よりも信じられてしまいがちなのか。おそらくはWikipediaに掲載されている情報の大半は真実というのも大きいでしょう。少なくとも匿名掲示板に比べれば。
載っている情報はかなり調べられているものもあり、きちんとその情報ソースが記してあって、信頼性のおけるものも数多くありますし。
しかしだからといってどんな情報も信じてしまいそうになることに落とし穴があります。何故なら100のうち99で本当のことを書いてあったとしても、残りの1が本当である証明とはならないので。

詐欺師のは人を騙す時、実は嘘はごく一部で、それ以外を本当のことで塗り固めるというテクニックが使われるそうです。つまり、「○○で映画が無料」とか「△△で誰誰が儲けた」という嘘ではないことをその証拠と共に言って、その情報の信頼性を高める。で、最後一番ユーザーにとって不利なところで嘘をついて、そこで騙すと。あえてその不利なところに触れないことも多いですね。
Wikipediaと詐欺師をいっしょにするのは失礼でしょうが、結果としてそのように本当の情報が皮肉にも真実ではない情報もソースなしに信頼させてしまっている面もあるのではないでしょうか。

間違いがそのままになっていることもあるWikipedia

Wikipediaではおそらく間違えていると思われる記事もよく見られます。しかし、修正する時間や調べ直す時間がない場合や、怪しくても確証が持てない場合、なかなか手が付けられません。しかし、それがもち本当に間違っていた場合、真実ではないにもかかわらず、嘘というままそこに掲載されていることになります。そしてそれを知らずに見てしまった人の中には、その情報を本当のものとして信じてしまう人もいるでしょう。
最近だと、経年による情報変化で、昔は正しかったけど今読むと間違っている、だけど誰も長年修正してないからそのまま、というケースもありますね。

「工作」も出来てしまう

この嘘情報が入り込むのは、記述している人が単純ミスをしたこととか、思い込みで書いたことが実は間違っていたなど、悪意がない場合もあります。しかし反面悪意によって事実とは違うことが書かれる場合もあります。つまり、「工作」ですね。これはWikipediaが2ちゃんねる同様ネット上の情報取得手段としてメジャーになってしまったからというのもあるでしょう。すなわちここで載っているから信じる人も多い、ということで、嘘を書き込む人がいると。

■参考

このようなエントリーがありました。■なぜユーザー参加型サイトは人気になるとつまらなくなるのか - watanabiの日記現実のコミュニティーはそこに不必要なものに対して排他的なのに、多くのCGMサイトではインターネットのオープンな性質上それを排除するシステムが整っていないため、人が増える度にその不必要なものを抱え込んで...

たしかに「編集」とか「保護」のしくみがWikipediaにもありますが、膨大な項目全ての確認がなされるわけではないので、編集合戦→保護とならないような項目の中には、嘘のまま表示されているものもきっとあるでしょう。

まとめ

今日はWikipediaについて書いてきましたが、ソースがない情報の信憑性なんてものは、はてなキーワードなど類似のサービスのみならず、ブログやホームページなど、誰かが書き込む事が出来るもの全てに言えるのです。いや、インターネットのみならず、全ての情報媒体どころか、人の発言にも言えるでしょう。結局のところ、全ての伝聞情報は、自分が体験したものでない限り(場合によっては体験した時も)100%信じられる情報なんてものはないと思うのです。
上ではソースのないものが信頼出来ないと書きましたが、極論そのソース自体も絶対的に信頼出来るかという保証はないでしょう。与えられる情報が常に正しいものなんて存在しないわけです。かといって全てのことを信じないわけにはいきません。ですので、どんな情報であれ、それが本当か「考える」という姿勢を持つことが、ネットでも実生活でも大切ではないでしょうか。

追記(2018/1/11)

これは約10年前に書いたもので、当時はまとめサイトもあまりなかったですが、今となってはその匿名掲示板のスレをまとめているまとめサイトや、そこのソースを使うバイラルサイトがが、信用度をロンダリングしている感じがあります。

こういったまとめサイトのスレは作ろうと思えば作れる、すなわち自分でスレを立てて、自分でレスをして、そして自分でまとめるなんてことも出来てしまう、つまりまとめサイトで書かれる情報も大半作れてしまうというのを忘れてはいけないことでしょう。

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