ケント・ギルバート氏の著書における発言人物の誤報

NHKにおいて「ケント・ギルバート氏の著書 人違いで別人記載」というニュースが。

エラー|NHK NEWS WEB

NHKはすぐ記事消えるので一応アーカイブも。

■(archive)ケント・ギルバート氏の著書 人違いで別人記載 NHKニュース

 

タレントのケント・ギルバート氏がPHP研究所より出した本「やっと自虐史観のアホらしさに気づいた日本人」及び同じ内容の記事を掲載した雑誌「Voice」12月号において、「ヨーロッパでも反日工作をかなり強めている」と紹介。その情報元として神戸大学大学院の梶谷懐教授の名前を記載していました。

しかしその後、梶谷教授がそれについて事実誤認であり、出版社に抗議した旨をブログで発表。

Voice12月号のケント・ギルバート氏の論説について - 梶ピエールのブログ
2月10日発売の『Voice』3月号の「中国経済をどう見るのか」という特集に、他の識者とともに中国経済の見通しについての短い一文を寄稿しました。中国経済はデフレからの脱却を図るべきだが、為替制度がその足かせになっている、というこれまで繰り返してきた論点を述べています。他の方々がそろって国有企業改革などの供給側の要因を重視されているのに対し、私一人だけ金融政策と需要サイドの問題点を強調して「浮いてい...

その後返答があり、教授がFacebokに掲載。

それによると、出版社から受けた説明は以下の通り。

・記事はケント氏結局本人が書いたのではなく、担当の編集者がインタビューしたものをライターが文字起こしして構成したもの。

・その時口述取材の際に、”KAZUYA”という人物の発言によるものを”梶谷(KAJIYA)”のものと取り違えた、という説明を受けた。

とのこと。

その人物はYoutubeのKAZUYA氏のようで、つまりそのYouTubeでのコメントがケント氏のソースで、さらにそれを聞き間違えて梶谷氏とされ文章にされたということのようです。

その後出版社でお詫び告知、今回の回収に至ったようです。

■(archive)『Voice』12月号掲載ケント・ギルバート氏記事について | Web Voice

 

しかしこれに梶谷教授ご本人が気づかず、抗議しなければ、文字通り梶谷教授が「ヨーロッパでも反日工作をかなり強めている」と言ったこととして本で残り続けたことになります。それ故に慎重さを求められる出版ですが(もちろん出版に限りませんが)、教授の書かれているように、やはり出版業界の現在持つ問題もこの出来事の要因としてあると思われます。

 

あと先日いらすとやさんで公開された「誤報のイラスト」が、あまりにもこのブログで今後使いそうだったので。誤報をその本人に伝えられた時の気持ちってやはりこんなものでしょうか。

news_gohou

 

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